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4/22/2019

チーム間のエンゲージメントを高めてリモートワークをやりやすくする試み

 
チーム間のエンゲージメントを高めてリモートワークをやりやすくする試み
本記事では、オフショア開発の難しさというものを、外国人間のコミュニケーションギャップではなく、リモート環境下のプロジェクト推進という観点で見ていきたいと思います。リモート環境下でチーム間のエンゲージメントを高め、より心地よく働く方法はないかという試行錯誤や検討結果のご紹介です。

オフショア開発は難しい?

オフショア開発は一般的に難しい、あるいは失敗しやすいとよく言われます。

このようなネガティブな見え方は、いわゆるオフショア開発が、日本国内のみで完結する受託開発と比べて難易度が高く、期待値よりも低い結果に終わってしまうことが多かったためと思われます。実際、オフショア開発の難易度が高いのは事実だと思います。


では、難易度が高いのはなぜでしょうか?

すぐに想像されるのは、外国人間のコミュニケーションによって認識相違が起きることだと思います。ただ、私の経験上、難易度を上げている要因としては50%程度だと思います。残りの半分は、海をまたいだリモート環境下でプロジェクトを進めなくてはいけないという点だと考えています。

チームメンバー間の物理的な距離は心理的な距離にも影響する

ここで言う「チーム」というのは、委託側である日本側の顧客と、受託側であるベトナム側の開発者のことを指しています。双方とも、同じゴールに向かって同じプロジェクトを進めるので、一つのチームとして、志を一つにして働くのが理想だと考えています。

しかし、オフショア開発の特性上、日本とベトナムにチームが分かれ、チャットツールなどでコミュニケーションを取るケースがどうしても多くなります。この状態を本記事では「リモート環境下」と表現しています。

もちろん、日本かベトナムのどちらかのチームメンバーが、他方のオフィスにオンサイトで働くケースもありますが、今回はそのケースは除外しています。この方法が取れるのであれば、リモート環境による問題はほとんど解決できると言っても過言ではありません。

では、リモート環境下でのプロジェクト推進は、具体的にどのような問題が発生するのでしょうか?私の意見を列挙してみます。

  • コミュニケーションの「頻度」がどうしても減るので、気がついたら各々のタスクと進捗を管理し合うだけの別のチームのような振る舞いになってきてしまう。
  • コミュニケーションの「手段」が限られるので、一度の連絡に込めるべき情報の粒度、精度が求められ、そこに誤りや漏れがあると、情報格差が生じる。
  • 片側のチーム(例えば日本の顧客側)内のみで議論や情報収集が完結され、その結果を他方(例えばベトナムの開発者)に共有することに漏れが生じ、結果として情報格差が生じる。
  • お互いの顔が見えないので、「ちょっとしたことを、ちょっと聞いてみる」ことがやりづらくなる。
  • チャットのコミュニケーションだけだと冷たく感じる。
チームメンバー間の物理的な距離は心理的な距離にも影響する
​弊社の過去のプロジェクトでも、恥ずかしながら上記のような状況に陥ったことは実際にありました。このような状況になっても、プロジェクトを進めること自体は可能です。ただ、情報格差が確実に起きるので、その格差を埋める作業は非常に大変でした。

リモート環境下でも「一つのチーム」として動く

上記のような問題を極力防ぐには、チーム内のエンゲージメントを高め、「一つのチーム」として動ける環境を作ることが非常に重要だと認識するようになりました。

そこで我々は社内でアイデア出しを繰り返したり、周辺企業の方々からご協力を頂いてアイデアを頂き、具体的な施策をいくつか挙げることができました。

次の項に、すでに実施済みだったもの、その後実際に実施してみたもの、まだアイデアレベルのもの含めて列挙しますが、簡単にまとめると以下の2点に集約されると思います。

  • 同じオフィスに居る同僚とやるコミュニケーションと、なるべく同じコミュニケーションをオンラインでも実現できるようにする。
  • 「顔」が見える形で、お互いの人となりを共有する。

具体的に挙がった施策

連絡手段の工夫
  • 週次でTV会議を持つ。
  • 絶対に漏れなく共有すべきことは、チャットツールでは個人宛てではなく、グループ宛てにする。
  • 明らかに意図が伝わっていない場合は、スクリーンショット、動画、オンラインミーティングなどで、お手本になるようなものを見せて説明する。
  • ちょっと雲行きが怪しくなった場合、あるいは緊急の連絡がある場合は、即座にオンラインミーティングをセッティングして、なるべく声で温度感も含めて伝えるようにする。

一体感の演出
  • チャットツールで挨拶をするルールにする。
  • GoogleのMeetやZoomなどのオンライン会議システムを常時接続して、机の島が海を超えて画面を介して一つなぎに見える状態にする。
  • Doubleのようなロボットを使用して、遠隔であってもあたかもそこに存在するかのように演出する。

「顔」が見える状況を作る
  • 短期間であっても、どちらかが他方のオフィスでオンサイトで働く機会を作る。特に、プロジェクトのキックオフ時は、プロダクトマネージャーと開発チームは同じ空間にいるようにする。
  • 全チームメンバーの自己紹介をする。予め自分を表現する写真を集めた、自己紹介資料を作っておき、それを共有する形などは、尚良。
  • 意見があれば、自分がどのような考えを持っているかを、自分の口から伝える機会をオンラインミーティングなどで作る。

文化を伝える
  • 日本に行くときにベトナムのお土産を持っていく、あるいはその逆。
  • イベントの写真や、珍しい食べ物の写真などを共有。

私のおすすめは、「チャットツールで挨拶をするルールにする」ことです。簡単に始められます。また、挨拶をする習慣にすることで、「ちょっと聞きたいことを聞く」といったコミュニケーションのハードルも下がる実感があります。

オフショア開発に慣れることの副次的な効果

これらの施策は、オフショア開発におけるチーム間のエンゲージメントを高める手段として書いてきましたが、オフショア開発に限らず、リモートワークのある環境に対して有効だと思います。つまり、オフショア開発に慣れることは、リモートワークに慣れることに他ならず、その結果、以下のような効果ももたらされると考えています。

  • 会社でリモートワークを導入し、働き方の幅を広げられる。
  • 会社がある場所以外に住んでいる方、あるいは海外在住の方を、リモートワーク前提で採用できる。
  • 目的に応じて、オフショア開発以外のグローバル開発を複数の国で導入できる。

    お気軽にお問い合わせください

    最後までお読みいただき、ありがとうございます!

    人材不足問題により、オフショア開発のニーズが高まっていますが、オフショア開発を導入することにより、働き方改革も進められるのではないかと考えています。

    今回記事にさせていただいた施策はすべて実施できているわけではなく、またコミュニケーションにおいては「正解」はないと考えていますので、日々精進、今後も継続して改善していくつもりです。

    我々とチームを作ってみたいという方、リモートワークについて議論してくださる方、どうぞお気軽にご連絡くださいませ。
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