ハノイの香ばしい香り｜ベトナム一目惚れ

　こんにちは、冬が好きなチャンです。
　いつの間にかコートを着て、いつの間にか冬ですね。
　そよ風が吹いてくる時、ハノイは一年のうちで最もロマンチックな時期に入ります。通りがかりに手を繋いでいるカップル、寒い風でほっぺたがリンゴみたいに赤くなる子供たち、露天商の呼び声など、すべてはハノイの冬になります。

　ハノイの秋といえば青いもち米のCom（コム）やHoa sua（ホア・スア）ですが、冬がやって来ると、町ではとうもろこし・芋・サトウキビを焼いているお婆さんやおばさんの姿を簡単に見かけるようになります。どこへ行っても、その焼きとうもろこし・焼き芋などの香ばしい香りから逃げられませんよ。仕方がなく、食べるしかありません。
　私は仕事が終わったら速攻で家に帰りますが、時々夫と一緒に思いで作りをしたいと思って、どこかデートしようとしています。冬の寒い夜には、路上で焼きとうもろこしを食べながらしゃべるのは最適でしょう。私はとうもろこしが好きではありません。ただ、炭ストーブの周りに座ってとうもろこしを焼いているうち、暖かさに囲まれて、とうもろこしが黄色になって食べられるまで見ながら雑談をする、その気持ちが好きです。

　とうもろこしだけでなく、ジャガイモ、サトウキビ、栗など様々あります。それは遠い所からハノイに運ばれて、いつでもお客様に提供できるように前処理されています。どれもおいしくて食べたら体の芯からぽかぽか温めてくれます。自分で焼いてもいいですが、焼き方を知っていないと、または雑談に夢中してうっかり忘れたら焦げてしまうことが多いですから、おばさんに頼んで焼いてもらってもいいです。
　味はどうでしょう。
　焼きとうもろこしはあまり甘くないですが、ちょうどいいと思います。それに柔らかいわけでもありませんよ。それに対して、焼き芋は柔らかくて甘いです。焼きサトウキビはもちろん甘いですが、柔らかくないです。

　面白いのはどんなに寒くても、誰も文句の一つも言わずにずっと座って食べられるまで待っていることです。とうもろこし・芋というものは安いものですが、寒い日には急に高くなって、誰も両手で持って、とうもろこしの粒を一つ一つ取って食べます。食べ切って、ほっぺたが赤くなってきて、両手に焼きとうもろこし・芋の香りが残っているのを気付いたら、ちょうど話の終わりになります。
　そのように、焼きとうもろこし・芋などはハノイの冬に欠かせないものになっています。冬になると、焼きとうもろこし・芋の香ばしい香りを持っている風を楽しみにしています。
　是非お試しあれ～♪