建築設計における生成AI活用で業務効率が飛躍的に向上する理由

9/13/2024

建築設計における生成AI活用で業務効率が飛躍的に向上する理由

こんにちは、スクーティー代表のかけやと申します。

弊社は生成AIを強みとするベトナムオフショア開発・ラボ型開発や、生成AIコンサルティングなどのサービスを提供しており、最近はありがたいことに生成AIと連携したシステム開発のご依頼を数多く頂いています。

皆様の会社では、業務効率化に関して課題を抱えていませんか？
特に、建築業界では日々の業務が複雑化し、生産性を向上させるための新たな技術が求められています。そこで注目されているのが「生成AI」です。

生成AIは、これまで人間が時間をかけて行っていた作業を短時間で処理し、デザインや業務の効率化を支援する革新的なツールです。建築設計や業務プロセスの最適化に生成AIを導入することで、業界全体の生産性を大幅に向上させる可能性が広がっています。

この記事では、生成AIがどのように建築業界で活用され、業務効率化に貢献しているかを、具体的な事例やメリットを交えて解説します。

本題に入る前に、生成AIとは何か？ChatGPTとは何か？を確認しておきたい方は、下記の記事を御覧ください。

生成AIとは？

生成AIの定義

生成AIは、建築業界において下記のような業務効率化に貢献できます。
設計の自動化: 生成AIは、建築物のデザイン案を自動で生成できます。これにより、設計者が手作業で行っていた作業を効率化し、より多くのデザイン案を検討することができます。

3Dモデリングの自動化: 生成AIは、建築物の3Dモデルを自動で作成できます。これにより、設計者が手作業で作成する時間と労力を削減できます。
パースの作成: 生成AIは、建築物のパースを自動で作成できます。これにより、設計者はより簡単に建築物のイメージを伝えることができます。

建設シミュレーション: 生成AIは、建設工程のシミュレーションを行うことができます。これにより、建設現場の安全性を向上させ、工期短縮を実現できます。

生成AIが建築業界に貢献できる理由

生成AI導入時の注意点

倫理的な問題

生成AIは、著作権やプライバシーに関する倫理的な問題も抱えています。生成AIが生成したコンテンツが、他者の著作権を侵害したり、プライバシーを侵害したりする可能性があります。生成AIを利用する際には、これらの問題を十分に認識しておく必要があります。

精度の問題

生成AIは、まだ発展途上の技術であり、完璧なコンテンツを生成できるわけではありません。生成AIが生成したコンテンツには、誤った情報や偏った情報が含まれる可能性があります。生成AIで作成したコンテンツは、必ず人間が確認し、必要に応じて修正する必要があります。

データの重要性

生成AIの性能は、学習データの質に大きく依存します。適切なデータを学習させることで、より精度の高いコンテンツを生成できます。生成AIを導入する際には、学習データの質を確保することが重要です。

弊社では、建設・建築業界の方向けに『建設・建築業界ですぐに使える！ChatGPTや生成AIの業務活用術』という資料を作成しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください！

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具体的な生成AIツールの活用方法

①設計支援ツール

このツールは、建築物のデザイン案を自動生成する機能を持ち、設計者の作業をサポートします。従来、建築デザインは時間と労力を要するプロセスでしたが、生成AIを活用することで、複数のデザイン案を短時間で作成することが可能になります。

AIは過去の設計データやスタイルのパターンを学習し、設計者が考慮すべき要件や条件を反映したデザイン案を自動で提示します。さらに、設計図面の作成作業も自動化されるため、手作業によるミスを減らし、設計プロセス全体の効率を大幅に向上させることができます。

これにより、設計者はより多くの時間を創造的な作業に集中できるようになります。

②3Dモデリングツール

このツールは、生成AIを利用して建築物の3Dモデルを自動的に作成し、さらに必要に応じてモデルの修正を効率的に行うことができます。従来の3Dモデリングは、専門的なスキルと長い時間が必要とされる作業でしたが、生成AIによってその作業が簡素化され、迅速に行えるようになりました。たとえば、建築物の基本設計データを入力するだけで、AIが詳細な3Dモデルを生成します。さらに、設計変更が必要な場合も、AIが自動的に修正を行い、リアルタイムでモデルの更新が可能です。これにより、設計チームとクライアントとのコミュニケーションも円滑になり、設計の変更や微調整が迅速に反映されるようになります。

③パース作成ツール

このツールは、建築物の完成予想図であるパースを自動的に作成し、さらにその品質を向上させる機能を備えています。パースは、クライアントや関係者に完成後の建築物のイメージを伝える重要な要素ですが、その作成には技術と時間が求められます。生成AIを活用することで、設計者が入力した情報をもとに高品質なパースを自動生成し、完成図の精度を高めることができます。また、光や影、質感などの細部までリアルに再現することができるため、より現実的なイメージを提供します。これにより、クライアントに対して建築物のビジョンを効果的に伝えやすくなります。

④建設シミュレーションツール

このツールは、生成AIを活用して建設工程全体のシミュレーションを行います。建設プロセスは複雑で、多くの要因が絡み合っていますが、AIはこれらの要素を考慮し、安全性や効率性を向上させるためのシミュレーションを行います。たとえば、建設中の天候や地形、建設資材の搬入状況などを分析し、最適な工程を提案します。また、AIによるシミュレーションを通じて、潜在的なリスクを事前に予測し、建設の安全性を高めることができます。さらに、工期の短縮やコスト削減にも寄与し、全体的なプロジェクトの効率を大幅に改善することが期待されます。

その他弊社の生成AIソリューションの実績

弊社では建設・建築業界向けの生成AIソリューションを提供した実績があり、以下に概要をご紹介します。

◉建築資材カタログから建築資材のデータ構造化
家の建築に必要な建築資材の情報をカタログから人間の手作業で一つ一つ抽出しており、莫大な人件費が継続的にかかるという課題がありました。この課題を解決するために、OCRでカタログを読み取り、読み取ったテキストを生成AIに解釈させることで非定型なカタログファイルから建築資材のみを抽出し、データベース化するという仕組みを構築。人件費を70％以上削減することに成功しました。

◉AIチャットによる文書検索
社内で共有される膨大な資料が、どこになにがあるかわかりづらくなり、社内の情報蓄積、及び情報共有が非常に属人性の高いものになっているという課題がありました。これを解決するために、セキュアな環境にRAG（文書を検索し、検索情報を生成AIが要約して出力する仕組み）を構築し、文書の共有をスムーズに行うことができるようにしました。

※ただし、読み取り対象はテキストのみで、設計書や技術書に含まれる図やグラフは読み取り対象外です

まとめ

生成AIは建築業界において、設計支援や業務の効率化に貢献する強力なツールです。設計案の自動生成や3Dモデル作成を迅速化し、設計者はより創造的な作業に集中できます。

また、パースの自動生成や建設シミュレーションを通じて、プロジェクトの進行をスムーズにし、安全性や工期短縮にも寄与します。生成AIの導入により、建築業界はさらなる発展と効率向上が期待されています。

生成AIの業務活用方法を知りたい建設・建築業界の方

最後までお読みいただき、ありがとうございます！

本記事をお読みいただければ、建設・建築業界で様々な生成AIの活用方法があることがおわかりいただけたと思います。

早速生成AIを業務利用してみたいという人材業界に関わる皆様へ、『建設・建築業界ですぐに使える！ChatGPTや生成AIの業務活用術』を作成いたしました。下記から無料でダウンロードいただけます。

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ChatGPTの概要と活用構成
建設・建築業界ですぐに使えるプロンプト例
建設・建築業界における生成AIの活用
建設・建築業界におけるサービス活用への課題

といった、特に建設・建築業界向けの構成になっており、ChatGPTの基礎から、業務上の実務的な使用方法までをお伝えする資料です。

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記事の投稿者：掛谷知秀

株式会社スクーティー代表取締役
デジタル一眼レフカメラのファームウェア開発、広告システムの設計、実装、管理などを経て、2012年にベトナムに渡航。2015年に株式会社スクーティー創業。開発者として、ブリッジとして、PMとして、経営者として、顧客として、100件以上のオフショア開発プロジェクトに参加。

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